商品企画の検討が一段落すると、つぎは、それぞれの商品企画をもう一歩煮詰めて、見本品の作成に取りかかります。
たとえば、実業家を需要者層にとらえた、「生涯記」もの"私の履歴書"のテーマを取りあげてみると、その標準タイプの記述内容として、概略的には、つぎのような項目や柱を立てることができるでしょう。
第一章 生い立ち
一節 父母のこと
ニ節 家系のこと(父方、母方に分けて、累代の家業や有名人とのつながりや、歴史的な事件との関連などを触れる)
三節 生れた頃の家族、紹介
第ニ章 幼少年時代
一節 幼少年期の想い出
ニ節 ふるさと、時代の世相・出来ごと
三節 友達、中学・高校時代の趣味・学業
第三章 青春時代
一節 学生時代の想い出
ニ節 スポーツ、海外旅行等
三節 恋愛の記、失敗談など
四節 社会人1年生の想い出、役、苦労談
第四章 事業のこと
一節 創業(就業)の経緯
ニ節事件、苦労談
第五章 信条について
人生観、哲学
第六章 系譜、資料
年代別社会事象、社歴、写真等
・・・こうした、柱、項目を予じめ設定し、誰れでも、この項目をたどって行けば、最低限のまとまった筋書きが出来るまでに、標準見本を作成するのが、このステップの主なる内容です。
当然のことながら、それぞれの需要者別、テーマ別に数本の見本を作成し、それぞれの頁数を設定し、リサイクルインクや本の仕様を設定して、参考価格を付することを忘れてはなりません。
2011年4月アーカイブ
従来の印刷営業のように、原稿内容が定って印刷物仕様が固って、部数と納期が決められた上ではじめて見積額が算定されるというプロセスとは全く逆となっていることに注目しておく必要があります。
しかも、その予算は、例えば、先の例では大学教授を需要者とした退官記念論文集のように・・・
教授本人の出費負担よりも、その教え子のグループであるゼミナールの学生諸君や卒業生諸君がポケットマネーを募って、出版企画をたてるといったケースも想定されます。
・・・何れの場合にせよ、潜在需要を顕在化させるためには、印刷会社の方で出版テーマ企画の知恵を貸してやって、出版意欲をかき立てるばかりでなく、価格面においても、一般通常の印刷加工で依頼するよりも割安で出来るといった魅力性・・・
それに加えて、値段の予測がつく、といった条件を鮮明にしておくことが肝要です。
そのためには、予じめ、組版体裁や、組み見本、紙質、表紙や製本の体裁、そして印刷の頁数や部数を設定しておき、それぞれの見本別の値段表を作成しておくことが大切です。
そして、さらに表紙やイラスト、カットなどの半製品を活用すると共に、キヤノン トナーなどのインキや組版体裁、版サイズも予め標準化しておきます。
コスト面でも合理化できる加工様式を検討することも忘れてはなりません。